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スギ・ヒノキ花粉は、日本国土の19%(高知県、三重県、静岡県では県域の40%以上)を占めるスギ・ヒノキ森林(その80%は植林による人工林)に由来します。樹木一本当たり20億個の花粉が毎シーズン飛散します。この花粉飛散はスギ・ヒノキ植生のない北海道と沖縄を除く日本全土で早春に繰り返され、すでに国民の40%がスギ花粉に対して、アレルギーを起こす抗体を持っており、そのうち70%の国民がすでに花粉症を発症しています。森林の多い高知県や山梨県ではすでに県民の40%以上が花粉症を発症しています。樹木のない都市でも舗装路面ではいったん落下した花粉が舞い上がるため、地上1メートルでの花粉数は土面より多く、人口から考えると都市型自然災害とも言えます。また近年では5歳以下の患者も増え、まさに国民病といえます。ちなみに海外のスギは花粉症を起こしませんが、外国人も来日5年目位からスギ花粉症を発症します。逆に本州からスギ花粉のない北海道や沖縄に移住すると、徐々に抗体価も下がり、この時期本州に戻っても症状は比較的軽いですが、再度飛散地に移住すると、抗体か上がり、元通りの強さで発症します。
花粉との接触の回避
自分でできるセルフケアは、花粉との接触や鼻への吸入をふせぐことです。これはインフルエンザ、気管支喘息、通年性アレルギーなど呼吸器疾患全般にいえます。我々の研究では、喘息児童に睡眠中マスクを着用させると喘息発作回数が顕著に減少しました。後述のようにマスクは最も有効なセルフケアですが、製品選びや着け方には注意が必要です。
花粉はどこから来るのか
本来森林地帯の疾患である樹木花粉症のスギ・ヒノキ花粉症が、都市生活者にも多く発症し、史上最大規模の風土病にまで増加したのは、生態学を軽視し単一種の植林を続けた林野行政という必然と、我が国の都市の地理的条件という偶然の結果です。我が国の大都市の多くは南に湾、北にスギ・ヒノキ森林という平野部に立地しています。仙台湾、東京湾、駿河湾、相模湾、伊勢湾、広島湾などが該当し、早春の北風が花粉を都市に運び落下させます。北に湾を持つ福岡の花粉飛散は少なく、西に湾を持つ大阪では北部で多く南部で少ないです。東京湾岸部は3方向に森林があり風向きに関わらず飛散量が多く、そのため、都市型自然災害ともいえます。都市での花粉飛散量は、森林地帯の気象条件とその時点の風向きに影響されます。大阪では京都北部、神戸では中国山地、東京では丹沢山系からの飛散量が最大です。雨や雪では花粉は飛散前に落下します。また基本的に夜間には花粉は飛ばず、日照により気温が10度に達した山の中腹の南斜面から花粉飛散が始まります。舗装された路面では落下した花粉も舞い上がり、土面に較べ地上1mの花粉数で多いといわれています。
室内での花粉分布
米国の統計では都市生活者の多くは一日のうち1時間程度しか屋外におらず、一日の95%の時間は室内で生活しています。そのため、花粉症症状の持続には室内での花粉吸入の方がむしろ重要です。花粉飛散の少ないシーズンでも、自分だけ症状が強いときは、室内花粉量は多いと思われます。
花王の報告では、通常の家屋では1日に2000万個の花粉が室内に侵入し、そのうち60%が換気により、40%が衣類や髪の毛に付着して持ち込まれるといいます。日中の窓の開閉では30万個が侵入するので、窓の開閉は夜間に行う方がいいです。しかし、窓を開かなくても、建築基準法では家屋の室内の空気は2-4時間で全て入れ替わるように規定されているので、全館空調のない家屋では自然換気でも花粉は室内に侵入します。新鮮な花粉は直径25-30μm、重さ20ngと小麦粉程度の重さで、気流のない室内では1時間に2m以上落下します。そのため、室内の花粉の大半は床に落ちています。従って、立位や座位では花粉を吸引することは少なく、花粉除去には空気清浄器よりもモップや掃除機による床掃除の方が効果的です。実際に我々が床に落ちた花粉を吸入するのは臥位での就寝時です。言い換えれば、就寝時に頭の周りの床掃除をするか、二段ベッドの上段で就寝するか、マスクをして就寝すれば花粉吸入は避けられます。寝室がフローリングの場合は花粉が舞い上がりやすく就寝前のルンバはお勧めです。ファブリーズも効率的な花粉除去に有効です。室内に入った花粉は花粉飛散期が終わっても室内にとどまり、乾燥し断片化し軽くなり、浮遊し始めます。室内の花粉対策こそ、最も重要です。
衣服による花粉の室内への持ち込み
着衣や頭髪に付いた花粉の室内への持ち込みも、上述のように相当量あります。花粉症になっていてもいなくても家族全員で花粉を持ちこまないようにしなくてはなりません。花粉の付きやすいセーターなどのニット素材や毛羽立った衣服はこの時期着用をさけ、表面がコーティングされた衣服が勧められます。帽子もニットやフェルト素材のものよりコーティング素材のものを選ぶべきです。女性のパンティーストキングはスカートとの接触で静電気を発生し大量の花粉を付着させます。この時期にはスカートよりもズボンをお勧めします。
マスクの有効性
花粉の吸入を回避するという意味では、マスクはもっとも有効かつ安全で誰にでもできるセルフケアです。上述のように、外出時だけでなく、室内でも特に就寝時にも着用すれば一層効果が高い。従来は直径30μもある花粉は従来のガーゼマスクでも除去できると考えられてきた。マスクを広げて上から花粉を落としてどれだけ花粉が捕捉できるかフィルターとしての性能を調べる素材試験でも、特に現在広く使われている不織布の使い捨てマスクがガーゼ以上により確実に花粉を除去できる。しかし、マスクによる花粉除去の最大の問題点は顔との隙間からの花粉の侵入です。自転車やバイクに乗ったり、深呼吸すれば、マスクの効果はほとんどないほど、顔との隙間から花粉が侵入します。
マスクの性能
マスクの性能を決めるのは3つの要素であります。第一は上述のフィルターとして素材の性能です。ただ直径30μと花粉は大きいため、ガーゼでも3重にすれば防げるため、性能を左右する要素にはなりません。第二は顔との隙間の大きさです。鼻根の左右は形状記憶材質で密着させられますが、下あごや頬との隙間は表情によって花粉が入ります 。第三はマスクが長時間つけられるかというコンプライアンスです。息苦しい、メガネが曇る、カッコ悪いなどでマスクを外してしまうとどんな優れたマスクでも意味がありません。しかし、この三要素はお互いに背反します。フィルターとして機能を高めれば、隙間からの花粉の侵入が増加するし、息苦しくもなる。顔との隙間がなくなれば、その分息苦しくなります。
立体形状マスク
私が開発に関わってきたユニチャーム社の立体形状マスクは、マスクの形状を工夫することでこれらの背反の解決を図っています。折り紙のように立体形状にすることで、顔との隙間が減らせ、花粉の侵入やかつメガネの曇りも減少します。また口元に空間ができるため息苦しさも軽減されます。また素材に関しては、線維が比較的粗く、ある程度フィルター性能を犠牲にしています。つまり、総合的にマスクの性能を考えると、上述の3要素のうち、最も重要なのは長い時間装用できるコンプライアンスであり、少なくとも花粉症予防に関してはフィルター性能よりも優先されます。不織布マスクには、プリーツタイプのものと立体形状タイプのものがあります。顔との密着では立体形状がすぐれ、形状への違和感の少なさではプリーツが好まれる。顔は左右対称なので個人的には縦に割れる立体マスクの方が自然な印象だと思っています。最近では、ノーズクリップに外鼻孔の形のフィルターを付けた鼻内型マスクも発売されています。デザイン的には大変優れているが、いったん鼻汁が出れば使えません。
マスク使用上の注意
マスクの使用時に留意すべき点として、いったん装着したマスクの外側の面には大量の花粉が付着しているという点があります。出勤時装着したマスクを帰宅時に再度装着する際、内面と外面が反対になると、逆に大量の花粉を吸引することになります。ガーゼマスクの場合は注意してください。また不織布マスクを廃棄する際には花粉が飛び散らないように裏返して袋に入れて捨ててください。インフルエンザのときも必ず袋にいれて捨ててください。
眼の対策
花粉が眼に入らなくするには作業用やスキーや水泳で用いる密着型ゴーグルが必要になりますが、違和感が大きくあまり用いられていません。フレームの上と外側にガードの付いたサングラスはある程度有効です。この時期のコンタクトレンズはあまり勧められませんが、今はコンタクトレンズ用の点眼薬もあります。
鼻洗浄
鼻洗浄は大変効果の高いセルフケアです。鼻腔に20-50個の花粉が入れば、症状が起きると言われており、この程度の吸入はマスクだけでは避けがたく、鼻内の花粉は鼻汁やくしゃみや線毛運動で鼻外やのどに流れます。洗浄方法は、片鼻づつ生理食塩水を吸い込んで口から吐き出す方法が一般的ですが、強く吸い込むとむせるので、市販の点鼻用スプレー容器に生理食塩水を入れ、一日数回鼻腔にスプレーして鼻をかむことと簡単に洗浄できます。生理食塩水の塩分濃度を上げるかホウ酸を加えると浸透圧の影響で粘膜が収縮し洗浄しやすく、鼻閉にも効果が期待できます。
空気清浄機
家電メーカー各社は、空気清浄機により効率に室内花粉除去ができるとPRしていますが、これは室内の空中に漂っている花粉の除去率です。しかし、大半の花粉は床に落ちています。日中の座っているとき症状緩和には友好ですが、新鮮な花粉の大半を占める床に落ち、睡眠時に吸入される花粉は除去できません。床掃除やベット上の清掃の方が重要です。
床掃除
花粉は、部屋の隅やベット上、エアコンの真下など、ヒトが歩かないところや気流のないところに溜まります。モップや拭き掃除をします。電気掃除機はサイクロン方式のものが勧められます。吸引された花粉が内部で粉砕して、集塵バックのフィルターを通過し、排気口から室内に花粉を撒き散らします。掃除ロボットは、排気のないブラシ吸引で、花粉が舞い上がっていない外出時に、部屋の隅も掃除してくれるので有効です。最も重要なのは寝る前に寝具やまくらの花粉をふき取ることです。このとき、ファブリーズは有効です。
抗ヒスタミン薬
ダニやカビ、ペットなどの年中ある吸入抗原による喘息や鼻アレルギーに較べて、日本のスギ・ヒノキ花粉症は、抗原量(花粉量)がべらぼうに多く、季節性アレルギーなので、炎症反応(粘膜の浮腫による鼻閉)より、神経反射症状(くしゃみ、鼻水、眼のかゆみ、咳、粘膜の充血による鼻閉)が強く、神経反射を止める抗ヒスタミン薬が最も重要な治療薬です。市販薬を含めて多くの抗ヒスタミン薬があります。私の研究の専門分野のひとつは抗ヒスタミン薬の眠気で、国内外の薬物の研究をしてきました。眠気のつよさ、くしゃみと鼻汁のどちらの症状が強いか、1日1回か2回かなどで、薬物を選びます。最近の第二世代といわれる抗ヒスタミン薬は一般的に眠気が少ないですが、眠気には個人差が大きく、フィクソフェナジンなどの眠気の少ない薬剤ほどその傾向は強いですが、再現性はあるので昨年眠たくなった薬の名前を覚えておきましょう。一般的に抗ヒスタミン薬は鼻閉には効果が不十分ですが、交感神経を介して血管収縮作用の強いシュードエフェドリンとフィクソフェナジンとの合剤のディレグラは、長期投与はできませんが、即効性もあり花粉症治療には有効です。眠気が弱い薬剤は効果も弱い傾向がありますが、眠気や口渇などの副作用がなければ、投与量を増やす選択もできます。
点鼻ステロイド薬
点鼻ステロイド薬は海外では花粉症の第一選択薬です。上述のように、花粉量は多い日本のスギ花粉症は抗ヒスタミン薬が優先されます。鼻閉が強い場合に、鼻の奥まで薬が届かないという問題があります。1日2回朝夕に点鼻と書かれていますが、いつも薬を携帯して、花粉症のときも1日数回はどちらかの鼻が通っているので、鼻が通っているタイミングで、通っている側に点鼻してください。
免疫療法
最も注目されている花粉症治療は舌下免疫療法です。スギ花粉エキスを毎日少なくとも3年間舌の下に数分間程度含んでおくという根気の要る治療です。開始後1年で効果が現れ、3年行えば中止後も効果が一定の期間持続すると考えられています。喘息症状が出やすい方は行えません。ダニに対する舌下免疫療法も行われていますが、喘息合併患者にはいっそう慎重に行います
レーザー治療
鼻粘膜表面を炭酸ガスレーザーで広範囲に蒸散させて、皮膚に近い粘膜に一定期間置き換える手術です。外来で表面麻酔を行い数分で終わります。5歳以上で行えます。1983年に通年性のダニアレルギーに対し、1990年からスギ花粉症に対して有効性が報告されました。私はこの治療の開発に当初からかかわり、これまで5000例以上行ってきました。ダニアレルギーには大変優れた治療ですが、スギ花粉症に対しては、花粉飛散量が多いときの効果は不十分、効果が翌年までは持続しにくいと点、花粉飛散前にする必要があるなどの問題があります。鼻閉症状が強い方、セルフケアや服薬や通院の時間がない方、我慢してしまう中高生にはお勧めできます。
温熱療法
はなづまりと鼻汁は、副交感神経が交感神経より優位になったときに起こる自律神経の影響を強くうける症状です。特に鼻汁は副交感神経による腺分泌は80%をしめます。後鼻神経切断手術で副交感神経を切断すると、鼻汁は1/5になります。睡眠中は副交感神経が優位で起床時にはまだ交感神経が十分に働いていません。起床時の鼻閉は睡眠中の花粉やダニの吸引以外に自律神経の影響も大きいと思われます。洗顔の際に外鼻部を蒸しタオルで30秒間温めると交感神経もめざめ、朝の鼻症状が改善します。昼休みや午後の疲労時に行うことも有効です。暗算や短距離ダッシュ、冷水シャワーなどの肉体的精神的ストレスも交感神経機能を賦活させます。高齢になると、アレルギーでなくても、湯気などの刺激でも鼻汁が止まらなくなります。これは副交感神経という水道管を閉めている栓である交感神経が緩んでいる状態です。交感神経が活発になれば改善します。抗コリン薬の点鼻も効果がありますが、重症のときは、後鼻神経切断やボトックス注射、アルコール注射を行います。
血管運動性鼻炎
くちゃみや鼻汁、鼻閉が繰り返す症状を鼻過敏症とよびます。大半はアレルギー性鼻炎ですが、上述の老人性のものや、妊娠中のおこるもの、季節の変わり目に鼻汁や鼻閉が出て、最近は温度差アレルギーと呼ばれるものもあります。自律神経が原因で起きる場合を血管運動性鼻炎とよばれ、温度変化でおこる場合や加齢でおこる場合も含まれます。鼻汁量に左右差がある場合は血管運動性鼻炎の可能性が大きいです。後鼻神経切断など上述の治療を行います。適応外治療ですが、神経痛の内服薬が有効な場合もあります。
花粉症対策
今年の西日本のスギ・ヒノキ花粉飛散は、昨年度の3.5倍といわれています。
今からでも間に合う花粉症対策をご紹介します。まず、マスクです。花粉は粒子が大きい(25-30μ)ので、マスク素材の気密性より、顔との隙間の少なく、息がしやすく耳が痛くなく長くつけていられるものがよいマスクです。ユニチャームの薄い素材の立体型マスクがお勧めです。私たちは一日の大半の時間を屋内で過ごします。実際に私たちが花粉を吸入しているのは室内の方が多く、特に就寝中に多く吸引します。この時期、1日2000万個の花粉が屋内に入ると言われ、60%は換気、40%は着衣や髪の毛について室内に入ります。窓やドアを開けなくても家屋の自然換気でも花粉は室内に入ります。新鮮な花粉は20ngと重いため、床に落ちています。従って、座っているときでなく、就寝するときに吸入します。就寝前の頭の周囲1mの寝具や床に落ちている花粉の除去は有効です。マスクをつけて就寝するのも有効です。夜間、花粉を吸引すると鼻が詰まって眠れません。鼻が詰まると口呼吸になり、舌根がのどを塞ぎ、いびきやのどの乾燥をきたします。この点でも睡眠マスクは有効です。
当クリニックでの花粉飛散期の治療ですが、まず抗ヒスタミン薬を30日分処方します。抗ヒスタミンの眠気は個人差がありますが、再現性があるため、昨年度の薬を参考に、くしゃみが強いか、鼻汁が強いかなどの症状と眠気の強さに基づいて薬を選択します。同時に立体マスクを無料でお渡しします。また鼻洗浄のできない患者様には、生理食塩水と鼻スプレー容器を処方します。
夜間の鼻づまりによる睡眠不足を意識して治療します。特に小児の鼻閉は、睡眠時無呼吸症状を起こし、成長ホルモンの分泌が低下します。身体や知能の発達に後遺症を残すことがあります。
点鼻ステロイドはダニアレルギーでは中心的な薬物で、海外では花粉症にも第一選択薬です。肥満細胞や抗酸球によるアレルギー炎症を抑えますが、使用に工夫が必要です。鼻が詰まっているときには、奥まで届きません。一日に数回はどちらかの鼻が通っているタイミングがあります。朝とか夜にこだわらず、通っているタイミングに通っている側に使ってください。
抗ロイコトルエン薬は、炎症に伴う鼻づまりに有効です。抗ヒスタミン薬と併用します。
レーザー治療はダニアレルギーのために開発した治療ですが、花粉飛散前に行うと花粉症にも有効です。ダニアレルギーへの効果は数年間期待できますが、花粉症への効果は1年程度です。12月か1月に行うことをおすすめします。
今、注目されている舌下免疫療法は、高濃度のスギ花粉エキスを毎日3年間、舌の下に含むという一種のワクチン治療です。根気の要る治療ですが、症状を和らげるだけでなく、完治できる可能性もあります。ご相談ください。ダニによるアレルギー性部炎の舌下免疫療法ありますが、喘息を合併されていると行えません。
鼻閉が年中続く患者さまには、鼻中隔湾曲症や粘膜下下鼻甲介切除を行う場合もあります。適応は限られますが、後鼻神経切断術を行うことで、アレルギーの原因に関わらず、鼻汁分泌は減少します。当院では、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡手術や、外鼻形成術とともに、これらの手術も全身麻酔下で日帰り手術として行っています。
外科的後神経切断
化学的後鼻神経切断(ボトックス、アルコール)
物理的後神経切断
カプサイシン療法