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咳の話 ―咳の原因の多くは鼻から後鼻漏にあり、鼻の内視鏡検査で診断できますー

咳はどうして出るのでしょうか。
咳は、液体や刺激性の吸気が気管に入ろうとしたときにおこる肺を守るための神経反射です。日常経験する咳の大半の原因は、鼻とのどにあり、花粉症やインフルエンザの時の鼻水や副鼻腔炎の膿などが鼻からのどに落ちる後鼻漏、飲水や食物などが誤って気管に入る誤嚥、煙やガスなどの刺激が気管の入り口を刺激したときに咳は出ます。一方、むせて咳が出易くなっているときは食道や甲状腺が原因で誤嚥がおきていることもあります。

鼻とのどからの咳と、気管支や肺からの咳
勿論、肺炎や気管支炎で出る喀痰が声帯近くまで線毛運動で送り出されるときにも出ます。肺がん、結核、百日咳、クラミジアのこともあります。内科で咳喘息といわれて最初から喘息の吸入薬をもらうことがありますが、喘息に関連した咳は咳全体の5%以下です。カビ感染を起こす吸入ステロイドは呼気一酸化窒素検査で喘息の関与が疑われなければ使うべきではありません。睡眠時無呼吸による胃酸逆流や鼻づまりによる口呼吸や感冒が2週間続くことでのどが敏感になると、咳だけがさらに2週間程度続くことあります。これらの疾患の診断も鼻の内視鏡検査で後鼻漏がないことをまず診断する必要があります。
咳の最も多い原因は、鼻とのどにあります。またマイコプラズマ肺炎にしても、最初から肺炎があるのではなく、まず鼻とのどの症状があり、咳はそのときの鼻症状によって出ます。百日咳も最初は鼻症状から始まります。気管支喘息、アスピリン喘息や閉塞性肺疾患(COPD)などダニやカビのアレルギーによる肺や気管支の炎症の多くには鼻やのどに先行する疾患があり、咳の直接の原因のことは鼻疾患にあり、咳しか症状のない時点ではレントゲンや聴診器など肺や気管支の検査では異常はありません。風邪症状ではじまり2週間以上続く痰の多くは鼻の風邪や急性副鼻腔炎(蓄膿症)によるものです。

咳の診断はどうすればよいのでしょうか?
咳の原因が、鼻やのどにあるのか、気管支や肺にあるのか診断する上で、最初にすべきなのは鼻の内視鏡検査です。多くの耳鼻科医院でその場で行え、数分で終わります。これによって鼻からのどに流れる後鼻漏が存在していれば、これが咳の原因です。このとき、白い膿が流れていれば、細菌感染による副鼻腔炎の後鼻漏です。透明な液が流れていれば、ウイルス感染による風邪やアレルギー性鼻炎の鼻汁による後鼻漏を疑います。後鼻漏がなければ、気管支や肺が原因ということになります。被爆を伴うレントゲンやCTは、内視鏡の後で鼻に原因がない時に行うべき検査です。

後鼻漏の治療はどうすべきですか
後鼻漏があれば、咳止め薬は効果がありませんし、咳を止めれば後鼻漏が気管に入りやすくなります。
白い膿の後鼻漏を伴う副鼻腔炎なら適切な抗生物質を数日間投与し、無効なら菌検査を行い、もし鼻ポリープがあったり、鼻の構造に異常が疑われればCT検査をして、手術を含め、専門的な治療に進みます。

透明の後鼻漏の場合、発熱など他の症状の有無、その時流行しているアレルギーや、インフルエンザやマイコプラズマなどの感染症を考慮して、鼻汁の菌検査やウイルス検査、アレルギーや百日咳の血液検査、呼気ガスによる喘息検査を行います。また後鼻漏の刺激で扁桃炎や咽頭炎が起こっていることもあります。抗コリン作用の強い抗アレルギー薬で鼻汁の分泌をとめます。のどの乾燥や喘息には睡眠中のマスクをお奨めします。睡眠マスクはインフルエンザの予防だけではなく治療にも有効です。

後鼻漏のないときはどうすべきですか。
鼻からの内視鏡でのどを観察しながら、水や牛乳を飲んで誤嚥がないか検査します。そのまま、食道の検査も行うこともできます。ここまでの検査で鼻からのどに問題がない場合は耳鼻科の手を離れ、内科で胸のレントゲン検査 さらに呼吸器内科専門医での、咳喘息や結核や肺がんの検査にすすみます。

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